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ラブレターに入っていてほしい言葉

こんにちは、にこたです🧸

この頃ブログを更新していなかったので、なにか書こうかと思い筆を執った次第です。

あまり聞かない言葉を活きた語彙として使っている人ってやっぱりいいよなとさっき思ったのでそれについて書こうかしら。

わたしは他人の口癖というものが大変好きでそれとなく誰かと話す機会がある度に言葉を観察してしまうんです。特にその人からしか発されない言葉を聞くとオッ!と思って強烈に印象付く気がしません?

たとえば、

・「さりとて」-わたしがよく使う言葉。「でも」を言う人は文句ばっかり言う人とかマイナス思考であるみたいなやつをどこかで見てクソ~!!と思って己の中に蔓延る「でも」をすべて「さりとて」に変えました。さ行が入ると発音がこざっぱりして文章にデカいマイナスオーラが出なくなっていいです。結構愛用している。

・「しばしば」-中学英語を授業で訳している時によく出ませんか。辞書の訳に「often」が「しばしば」と訳されていたから「しばしば」なんだ、と思ってその通りに訳しているけど別に「たまに」とかでもいいんだろうな。あんまり口語で「しばしば」を聞かないのでたまに聞くとオオ~ッとなります。

・「ともすれば」-これも参考書とか教科書の文中でしか見ない。しかもこういう文章の参考書って大抵読みにくい。けれども「ともすれば」にこの辺から著者の筆がのってきたなだろうなという静かなテンションの上がり具合を感じて良い。満を持して言ってるんだろうなというかんじがする。

・「小生」-とある教授の研究室に用事があった時、全く縁がなかった別の研究室のドアのホワイトボードに「小生は外出中です。」と書いてあり「し、小生……!この研究室には書生がいるのか」と胸が熱くなった記憶があります。その教授の講義取らなかったけどそれはそれで「小生教授」を幻想的に考えられていいかなと思っています。

・「テレコ」-前職の上司がよく使っていて、「テ、テレコ…?テレコーディングとか…なんかの略?」と思いつつも調べるまでもないかなと思って「テレコ」である場面を収集して「どうやら2つのものを入れ違うことらしい」と納得しました。自分で未知の言語を解読できたような気がして嬉しくて覚えている。時々わざと使う。

……とまあこのように挙げればキリがないんですがね。

読書量とかよく読む本に語彙は引っ張られるんじゃないかと個人的には思っています。古文やってる人が「我、夕餉にチーズの入りたるハンバーグを食わんとす」って言うかと言われると現実的に難しいだろうとは思いますが。

こういうギリ実用的である語彙、増やしたい。教養があるように見えるから(なんて浅はかな考えなんだ)。

そういうわけで美しい言葉や言い回しが収録された本でも紹介しようとおもう。

・梨木果歩「エンジェルエンジェルエンジェル」-孫と認知症の祖母が女学生時代を回想する話が交互に続くお話。先生や級友に対しての謙譲語が美しい。歳を重ねたらこういう話し方ができるようになりたいと思うくらいとにかく綺麗でお上品な文体です。これくらい丁寧に書いてあると読むとき少し疲れるんだけど、そういうタイミングで孫の語りにチェンジするのでサウナと水風呂の交互浴をしているような気持ちよさがあります。

・穂村弘「世界音痴」-これじゃなくともよいのだけど、穂村弘の発想が大好きです。いわゆる「気にしすぎ」の人が書く短い話がいくつも入ったエッセイなんですが、2~3ページかけて鬱々とした塊を構築していってラスト4~5行で美しい彫刻のように削り出すというスタイルが見事だなあと思います。歌人らしいキラキラした語彙があって大変よろしい。日常をキラキラさせるために語彙を真似したい。

繰り返しになりますが穂村弘のメンタルはどうやらあんまりキラキラしてないのですが。

・佐々木愛「プルースト効果の実験と効果」-これ、タイトルなりの難読な書なんでしょと思ったけどそんなことなかった。青春のお話です。受験期に都会の大学を受ける仲間として仲良くなった男の子が「プルースト効果って知ってる?〇〇の匂いを嗅ぐと△△のことを思い出すってやつ。それを勉強の時にやってたら入試の時に色々思い出せるんじゃないかと思って」という提案をしてきてそれぞれきのこの山とたけのこの里で試す、というお話。

ねえ。いくらなんでも恋愛中に「プルースト効果」を出すのずるくない?沼るだろ!!!いい加減にしろ!!!!

…と思う。しかしそこがいい。今後恋愛に陥るかもしれない場面でわざとプルースト効果の話してみようかな。

思いついたものをピックアップしてみましたがどうでしょう。いいじゃんと思えるものがあればうれしいです。

そういえば私事ですが去年の冬辺りから読書にイップスが出てしまってリハビリをしまくって少しマシになってきた昨今です(なのでおすすめの本にしばらく代わり映えがなかったのです、今後紹介できる本が増えると思う)。

本を読まねばいかん、しかし読めないのだという方がいらっしゃったら

・難易度別で三種(高・中・低)の本を携帯してみる。文章が長いものが難易度が高いというより、一行がするりと読めるか否かが難易度です。

・場所を変えて読んでみる。割と読めたなという場面を研究してみる。(人気の有無、明るさ、広さ、音、温度など)

これで少し読書の成功体験を積みやすくなるかもしれないです。是非気にしてみてください。

なんだか雑多なブログになってしまったな。いいか。

それではまた、ヒマな日にお会いしましょう🧸

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