書店で働いていると時折
「おすすめの本教えて!」とお問い合わせいただくことがあるのですがこれが意外に難儀な問題でして。
あ、うれしいんですよ、うれしいんですが本が膨大すぎるのでどれをおすすめしたもんかと思って困ってしまうのです。
ので、大抵「最近読んだ本・著者」とか「興味のあること」なんかを聞いてそこからおすすめをこね繰り出すのですが、昨日あったのが「時代小説」のお問い合わせでした。
オギャァ~~~~~ッ”!わかんねぇ~~~と思って売れている作家の棚をお客様と回ってあらすじが面白そうなものを数点おすすめしました。これぞ付け焼刃!ってかんじの接客です。よくないなあ。
そこでサボ…いえ、仕事がひと段落したので改めて当店でお勧めできる作品を数冊選んでみました。
・宮部みゆき 「本所深川ふしぎ草紙」
これはね、娘さんがいらっしゃるならご一緒に楽しめる本なのでそういった意味では一冊で二度おいしいですよ。
時代小説ってある程度の素養を必要とすることがあるんですがそういうのがいらない非常に読みやすい作品です。ゲートウェイドラッグみたいな。
その割に心理描写や風景描写が非常に丁寧で女性は特に読んでいて世界観にどっぷりはまれるのでは、と思いますよ。
・林真理子 「本朝金瓶梅」
ちょいエロです。落語調でストーリーが進むのが面白くてすいすい読んでしまいますね、これは。
ちょいエロとか言いつつ別にムホホホ…となるようなものではなく案外すっきりさっぱりしていますので性描写好きじゃない~っていう方もさほど抵抗なく読めると思います。
・幸田文「台所の音」
これは時代小説ではないのですが、昭和の旧き良き時代に生きる女の機微をエッセイにしたようなお話です。
昭和版・和製アンネの日記みたいなかんじでしょうか。架空の話なんだけれども「ああ、そういうこともあったな」と懐かしくなることうけあいです。
ちなみに大学の授業でこの幸田文の「きもの」を紹介されて初めて幸田文をしったのですが、そちらも面白いので併せてチェックしてみてくださいね。
結構おすすめを絞ってみたら女性作家ばっかりになってしまいました!!!!
多分物語の描写が細かい方が好きなので結果的に女性作家を選んでしまうのだと思うのですが、男性作家でおすすめの時代作家があれば教えてください、、ほんと…。
それでは、再びサボ…いや、小説のおすすめを選ぶなど…そういうことをしますのでひとまずこの辺で…
にこたでした🧸